アイナナは結局、食わず嫌いだった
『アイドリッシュセブン』(以下アイナナ)という音ゲーのようなアイドル育成ゲームがある。有名な少女漫画家、種村有菜先生がキャラクター原案を担当し、濃密なストーリーをウリにしている4周年目を迎えた中堅に差し掛かるコンテンツだ。
アイナナはイラストの雰囲気が現在でも『うたのプリンスさまっ』や『Free!!』に見られる2000年代後半に流行った少女漫画のような絵柄をしている。種村有菜先生の絵柄が好きな人は迷いなく始めているし、苦手は人はやっていないだろう。
さて、私は後者で、イラストが好きではないので始めていない側だった。特に調べたことはなく、なんとなく「いや〜アイナナはイラストがちょっと無理で……」のいうように友達からの布教をのらりくらりと躱していた。
先日、知り合った方にアイナナを触らせて貰って、「え、めちゃくちゃ難しいな……」と感じたのを覚えている(音ゲー初心者)。ストーリーの起伏も、ネタバレ気味にはなるが懇切丁寧に教えてもらい、絵柄や曲だけじゃなくこのゲームのウリはストーリーなのかな?と思えるようになったので、遅ればせながら始めてみた。
しんどすぎて泣いた。
一日で第1部を全部読んでしまった。
MEZZO''が好きです……。
私はストーリーで一番完成度が高かったなと思っていたのが『A3!』なのだけれど、余裕で抜いていったアイナナに拍手を送りたい。
ソシャゲのストーリーは大抵グループ別に分けて掘り下げられることが多いけれど、アイナナは複数のアイドルが織り成すドロドロの愛憎劇という昼ドラみたいな煽りの方がしっくりくる。
そしてボリュームがちょっととんでもなく、第一部を読み終えるのにフルボイスで一日掛かったくらいだ。これがあと三部あると思うと先が長いな……と感じる。
どちらかというとゲームをやっているというより、完成度高い漫画を見て、そのキャラクターを愛でるゲームという印象を受けた。
以前りぼんで『CRASH!』(2007~2013)というアイドル育成漫画が連載されていたが、話の感じとノリは似ているなと思う。あちらよりも少しストーリーの重さや暗さがアイナナの方が激しいぐらい、と思って貰って構わない。
CRASH! コミック 全16巻完結セット (りぼんマスコットコミックス)
- 作者: 藤原ゆか
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/02/14
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
正直に言えばイラスト自体は未だに好みではないので、ストーリーを開けきったらROMになる気もしないでもないけれど、きちんと音ゲー要素があるので途中で辞めてしまった『あんさんぶるスターズ』などよりは続くと思う。
「アイナナはイラストがちょっと好みじゃなくて……」などと思っていて、ソシャゲはストーリー重視の方、これを見たあとすぐにインストールしてメインストーリーを様子見しなさい。さすれば幸せになれるでしょう……(慈愛の目)。
Amazon prime会員ならアニメ見てもいいかもしれない。ストーリーは一緒だし。
アイナナやろうぜ!!